設計リソースの外部活用がもたらす開発スピードの最大化
2025.10.7
「有望な新機種のアイデアはあるが、設計リソースが足りずに着手できない」
「人員は増やせないのに、開発スケジュールだけは前倒しになっていく」
「メカ設計はできても、最適な制御や電気設計まで手が回らない」
これは、多くの医療機器メーカーの設計・開発部門で聞かれる切実な悩みです。製品の構想や中核となる技術開発といった創造的な業務にこそ時間を割くべきなのに、現実は既存製品のマイナーチェンジや膨大な評価・検証作業、そしてドキュメント作成といった業務に追われています。限られた時間と人材の中、高品質な製品を競合よりも早く市場に投入するためには、設計リソースが外注化することも検討しなくてはならない時代です。
なぜ今、設計リソースの外注化が有効なのか?
設計部門を外注することで、単なる人手不足の解消以上の価値をもたらします。
①開発のスピードアップとコア業務への集中
最大のメリットは、開発のボトルネックとなっている業務を切り出し、外部に任せることで開発プロセス全体を加速できる点です。例えば、既存製品の設計見直しや特定のユニット部分の設計といった業務を外注化することで、社内の設計者は製品の根幹となるコア業務に集中できるようになります。これは、単なる業務の分散ではなく、組織全体の生産性を最大化するための戦略的なリソース配分です。
②日本市場の「電動化・自動化」の遅れを取り戻す
欧米の医療機器では主流となりつつある、手術支援ロボットや各種検査機器の電動化・自動化ですが、日本の市場では、コストや文化的な背景からいまだに手動での操作・調整が主流の機器も少なくありません。こうした手動の部分をモーターやセンサー、制御システムを組み込んで電動化・自動化することで、機器の付加価値を飛躍的に向上させることが可能です。重要なことは、根幹となる部分は手動で残し、その他を電動化・自動化にするハイブリッド型にすることです。
改善事例:手動測定器の電動化
とある医療機器では、先生が手動でダイヤルを回し、マイクロメートル単位での測定位置調整を行っていました。私たちは、この調整機構をモーター駆動に変更し、制御盤のボタン一つで操作できるように改良しました。これにより、術者はモニター画面から目を離すことなく、迅速かつ正確な位置合わせが可能となり、診療時間の短縮とヒューマンエラーの削減に大きく貢献しました。
装置設計・開発ソリューション.comの強み
①医療機器業界の「常識」と「感覚」を理解している
医療機器の設計は、有力なドクターの「感覚的」とも言える細かな要望や手術室という特殊な環境での使い勝手など、図面だけでは分からない「暗黙知」を理解することが不可欠です。私たちは、これまで全身麻酔器や眼科機器、カテーテル製造治具など、多様な医療機器の設計・開発に携わってきました。その経験があるからこそ、ドクターの言葉の裏にある真のニーズを汲み取り、それを具体的な設計に落とし込むことができます。
②異業種の知見を活かした柔軟な発想力
当社の設計領域は、医療機器に留まりません。半導体製造装置やFA機器など、他業界の精密機器開発も手掛けています。そこで培った異業種の自動化技術や材料知識、コストダウンのノウハウを医療機器の設計にフィードバックすることで、業界の常識にとらわれない、革新的なアイデアをご提案します。
装置設計・開発はお任せください
私たちは、単なる下請けの装置製造会社ではありません。お客様の開発部門の一員のように、課題を共有し、共に考え、製品の価値を最大化するパートナーです。設計リソースの不足は、もはや成長の足かせではありません。それを外部の専門家と共有することで、貴社はより多くのプロジェクトを、より速く、より高いレベルで推進することが可能になります。ぜひ、お困りの案件がございましたら、お気軽にご連絡ください。