OEM装置設計・製造.comを運営するZESTIAは、装置の構想設計から対応しています。構想設計は、装置のコンセプトを方向づける工程であり、ターゲットに合った機能や予算などをお客様と協議する、装置設計の根幹となる部分です。製品開発において、QCDの大部分は構想段階で決まると言われるほど、非常に重要なポイントと位置付けられています。

食品製造メーカーのお客様から、食品の粘度を測定する装置の開発依頼をいただきました。使用する測定器のみが決まっている状態で、お客様から頂いた漫画絵を基に、お客様とのお打ち合わせにて装置構造の確認から進めました。

粘度は食品の攪拌データに基づいて測定されるため、パドルの形状と太さ、パドル間の間隔、モーターの動力などを検討しながら構想設計を行いました。また、パドルの材質にはステンレスを採用し、食品を投入するケースは洗浄性と視認性を考慮して、ABSのナチュラル(乳白色)を採用しました。

これらの構想設計と基本設計を基に試験機を製造し、要素試験を実施しました。その要素試験では、実際の食品をケースに投入して粘度を測定しましたが、食品全体の粘度を測定出来なかった点と、測定値が安定しない点が課題として浮き彫りになりました。この要素試験で浮上した課題を改善し、本設計を開始しました。

本機

試験機で得たデータを活かして設計変更を実施しました。以下の3点を含む設計変更により、完成した本機は試験機とは異なり、安定した粘度測定が可能になりました。最終的に特許申請も検討されていたため、耐久性と意匠性の面で微調整を行い、先方の承認を経て納品しました。

 ①食品を混ぜるパドル形状の見直し

 ②モーター動力の再選定

 ③測定するトルクメーターのレンジ選定と測定方法の変更

OEM装置設計・製造.comを運営するZESTIAは、装置設計における構想設計、要素検討/試験、基本設計、詳細設計の全てを自社で完結いたします。装置開発の根幹を担う構想設計から携わることによって、お客様の求めるスペックや予算に合った装置を開発することが可能です。OEM装置製造で培った様々な業界のニーズを理解した装置設計をが当社の強みです。装置開発をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。